猫にも人にも優しい町に よなばるネコの会、野良猫の去勢手術を進める


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与那原町に協力を求めるよなばるネコの会の大城真理絵会長(左手前)と国吉富貴子副会長(左奧)=6日、町役場

 【与那原】人口2万人の小さな町で猫にも人にも優しい町であってほしいとの思いから、猫の保護活動団体「よなばるネコの会」が5月に設立され、住みよい生活環境づくりに取り組んでいる。大城真理絵さんを会長に13人の会員で立ち上げた。町内の各地に住みついて、周囲から苦情の多い野良猫を保護し去勢・避妊手術を施す活動を進めている。

 手術した雄猫は証しとして右側の耳にサクラの花びらのように、雌猫は左側の耳をカットして、元いた場所へ戻し、繰り返すことで飼い主のいない猫が新たに生まれないようにする活動だ。

町内にも耳をカットされた「さくらねこ」がいますと伝える写真と、活動資金のために作成した「さくら猫バッジ」(最下段)

 耳先がカットされた野良猫は、その形がサクラの花びらに見えるようになることから「さくらねこ」と呼ばれる。2012年に石垣島で公益財団法人どうぶつ基金による大規模な捕獲・保護活動が実施された。保護活動が日本全国に広まってほしいとの思いを込めて「さくらねこ」の名称が付けられたという。

 町内に300~400匹いるとみられる野良猫をこれ以上増やさないようにとネコの会の大城会長と、国吉富貴子副会長が与那原町生活安全課を訪れ、大城哲課長と新垣倫主事に会の取り組みを説明し町の協力を要請した。

 大城会長と国吉副会長は「かわいがって猫を飼っている家庭ではふんを自宅で処理しごみと一緒に捨てること。野良猫に餌を与える人もふんの処理までしてほしい」と強く訴えている。

 大城課長は「野良猫のふん対策は餌をあげたら処理まで対応してほしいと、呼び掛けている。共に協力していきましょう」と答えた。

 ネコの会では野良猫去勢・避妊手術費用捻出のため、「さくらカットネコスナップボタン」を作製して1個600円(税込み)で販売している。問い合わせはくに旅行サービス(電話)098(835)8088。
 (知花幸栄通信員)