じゅん選手、ベンビー…芸人たちも熱唱 配信ライブ「宮古島ナイト」YAASUUら企画


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宮古方言で華麗に歌うYAASUU=14日、那覇市のoutput(配信ライブ動画より)

 無観客配信ライブ「宮古島ナイトin国際通り」が14日、那覇市のoutputで開催された。同ライブイベントは、宮古島出身のシンガーソングライターYAASUU(やーすー)が、コロナ禍で疲弊する故郷・宮古島を元気づけ、音楽文化と不屈の精神「アララガマ魂」を世界に発信しようと立ち上げた。「沖縄で人気のお笑い芸人が本気で歌う」をコンセプトに、YAASUUやてびちバンド、1・2の大心、ベンビー、東渕剛、ぴろんぴろん下里、じゅん選手が出演した。

 ベンビーは、ハナレグミの「家族の風景」で、少しかすれながらもぬくもりのある歌声を響かせた。BEGINの「三線の花」では、自ら三線を弾き歌った。MCでは、7月に元「Sky’s The Limit(スカイズ・ザ・リミット)」の大城貴史の協力の下で初CDをリリースしたことに触れ、同CDより「笑いじわ」を歌った。自身の半生と20年を超える芸歴をもとにつづった歌詞が、かすれた声と調和し、涙を誘った。

ハスキーな歌声を響かせるベンビー(配信ライブより)

 じゅん選手は、一緒にYouTubeに出演している宮城萌子とステージに上がった。チェッカーズ「ギザギザハートの子守唄」のウチナーグチバージョンで会場を温め、最後は「じゅん選手のカチャーシー講座」でにぎやかに締めくくった。

 宮城は、じゅん選手の怒濤(どとう)の方言トークを時に共通語に訳しながら流れを遮ることなく受け答えし、舞台を盛り上げた。

 YAASUUは、カバー曲と、7月リリースのCD収録曲「ファシル(簡単)」「プル•トア(君へ)」「エテ(夏)」の計4曲を歌った。いずれもゆったりとしたリズムにテクノの要素も漂わせる、フランス語のタイトル同様におしゃれな曲。しかし、実はそれぞれ「ヒラヤーチー」「中身汁」「ナーベランブシー」のレシピを宮古方言で歌ったもので、「かまぼこ」「とうふ」など耳なじみのある単語を、ステージに響かせて笑いを誘った。最後は、出演者への感謝を語り「第2回もやりたい」と意気込みを語った。
 (藤村謙吾)