パンケーキ500個を無料テイクアウト 恩納村民に元気と笑顔を


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パンケーキを無料テイクアウトで提供した「トリップカフェオキナワ」の(左から)祖根浩貴さんとTシャツ100枚を無料提供した吉田ロベルトさん=8月28日、恩納村の前兼久の「trip cafe okinawa」

 【恩納】恩納村の前兼久に昨年8月末にオープンしたフルーツパンケーキの「trip cafe okinawa(トリップカフェオキナワ)」が8月28、29の両日、看板アイテムのパンケーキ(税込み650円)計500個を無料テイクアウトで提供した。オーナーの祖根浩貴さん(33)は「コロナ禍で、不安と緊張で過ごしている恩納村の皆さんに少しでも笑顔で元気になってもらえれば」と話した。

 村を拠点に活躍中のクリエイティブディレクター、吉田ロベルトさんは同店のファン。イベントに賛同し、“オキナワメイド”Tシャツ100枚を客に無料提供した。28日は正午開店にもかかわらず、午前7時前から車の中で待つ客もいたという。

 店内が広くないため、原則恩納村民に制限した。入店は一組ずつにし、コロナ感染予防のため密を避ける対策を徹底した。午前10時半に来て正午すぎにようやく入店できたという宮平鈴花さん(28)、梨乃さん(26)姉妹は「3月末に来て、紅芋パンケーキがおいしかったので一緒に来た」と話し、赤ちゃんを連れた夫婦は「店は初めてだが楽しそう」と笑顔で話した。

 祖根さんは「客層は県内(外国人を含め)で90%は20~40代、女性が多い。オシャレな恩納村をもっとPRしたい」と意欲を示す。吉田さんは「資金が少なくても祖根さんのように知恵とアイデアと情熱で店が持てるということを沖縄の若者にも知ってほしい」と、起業の先輩としてエールを送った。(小山猛三郎通信員)