キングス9年ぶり復帰の桶谷HC「エネルギーを届けたい」 新加入の4人、活躍誓う


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オンライン会見で今季の抱負を述べる桶谷大HC=3日(提供)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは3日、9年ぶりにヘッドコーチ(HC)に復帰した桶谷大氏と新加入選手4人のオンライン会見を開いた。桶谷氏は「こういう社会情勢の中でリーグが始まるということに、いろいろな意味で責任を感じている。スポーツを通し、皆さんにエネルギーを届けたい」と意気込みを語った。4選手も活躍を誓った。

 キングスは9月30日、アルバルク東京を沖縄アリーナに迎え、2021―22シーズンの開幕戦を行う。Bリーグ初年度の16―17シーズン開幕戦と同じカードで、会見冒頭で安永淳一取締役は「当時は力の差を見せ付けられたが、もっと強くなれると感じる試合でもあった。5年前の再戦に力が入る」と語った。

 続いてマイクの前に座った桶谷氏は「キングスの層の厚さは武器になる」と述べ、新加入の4選手の特徴を紹介した。母親が県出身のコー・フリッピンについては「運動能力が高く、賢さも備えている。リーダーシップもあり、チームを引っ張る選手になる」と言及。日本国籍取得選手の小寺ハミルトンゲイリーは「非常にパスセンスがあり、いつ得点チャンスが生まれるか分からない。体も強く、クーリーのバックアップとして貢献してくれる」と期待した。

 万能性の高いアレン・ダーラムについては「体が強くスピードもある。いつでも相手とミスマッチがつくれる。パスもうまく、頼りになる」と評価。今季がプロデビューとなる東京五輪日本代表の渡邉飛勇については「高さがあり、将来日本を代表する選手になる才能を持っている。役割を受け入れ、献身的にチームに貢献してくれる」と話した。

 選手13人のうち、キーマンは「全員」と断言。選手には「一人一人の自己犠牲が大事。自分が与えたいものではなく、チームが欲しいものをみんながチームに与えよう」と伝えたと言い「出ている5人が自分たちの個性を生かしながら、チームバスケをやっていきたい」と語った。


新加入選手コメント

練習でボールを奪い合う新加入のアレン・ダーラム(左から3人目)や小寺ハミルトンゲイリー(同4人目)ら=1日、沖縄市の沖縄アリーナ(提供)

沖縄代表する選手に

 コー・フリッピンの話 はいさい、ゆたしくうにげーさびら。キングスの試合は、以前からよく祖父と見ていた。ここでプレーすることはすごいこと。並里と岸本と自分が沖縄を代表する選手としてプレーするので、期待してほしい。昨季キングスと戦い、このメンバーとなら成長できると感じた。守備で粘って、チームにエネルギーをもたらすことができると思う。目標はもちろん優勝だ。

チームに迫力を

 小寺ハミルトンゲイリーの話 キングスは素晴らしいチーム。現役生活が終わりに近い中で、自分の目標を達成できるよう、より良い選手に成長するために移籍した。チーム最年長でもあるので、選手をまとめて家族のような環境をつくりたい。練習ではクーリーと競い合っている。試合では彼の出場時間を減らし、負担を軽減したい。チームにダイナミズムをもたらしたい。

賢くプレーしたい

 アレン・ダーラムの話 キングスは若い選手にベテランもそろい、基盤ができている球団だ。自分が多くの役割を果たせることは自負しているが、このチームには武器がたくさんあり、それぞれ万能性も高い。毎試合どこでミスマッチがあって、いかにそこを突いていくかが大きなテーマになる。試合で賢くプレーしたい。選手として成長し、みんなで一緒に優勝トロフィーを掲げたい。

リバウンド強さ魅力

 渡邉飛勇の話 自分は体が強く、ジャンプ力が高い。リバウンドの強さをチームにもたらしたい。東京五輪で最高峰の選手とコートに立てたことは大きな経験になった。どんな挑戦でも乗り越えられる自信がある。目標は優勝と2023年の世界選手権で代表として大きな印象を残すことだが、まずは今日と明日のことのみを考えている。プロである以上、自分の精いっぱいを出し続けたい。