「沖縄県民に寄り添う姿勢なかった」翁長前知事の妻が菅首相退陣で語ったこと


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翁長樹子さん

 菅義偉首相の退陣表明から一夜明けた4日、故翁長雄志前知事の妻・樹子さん(65)が本紙に心境を寄せた。民意を踏まえて翁長前知事は名護市辺野古の新基地建設に反対の意思を示し、官房長官時代の菅首相にも率直な意見をぶつけてきた。樹子さんは「県民に寄り添う姿勢は見られず、粛々と基地建設も進められた」と菅首相について触れた。

 樹子さんは「個人的な感情は抜きにしても」と前置きし、「新型コロナウイルスの影響が拡大する中で首相に就任したことは気の毒に感じた。官房長官時代の豪腕ぶりは感じられなかった」と振り返った。

 菅政権でも辺野古の基地建設では沖縄に歩み寄る姿勢は見られなかった。「日米地位協定や安全保障条約が沖縄だけの問題として扱われている。政府が世界の中でどういう国になりたいか、国民の幸せは何かということを考えなければ解決しない」と強調した。

 次期首相について「沖縄問題として距離を置くのではなく、自分事として取り組んでほしい」と願った。