衆院選へ各陣営活発化 沖縄1区、集会や街頭演説 菅氏退陣表明で


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衆院選沖縄1区で出馬が見込まれる(左から)赤嶺政賢氏、国場幸之助氏、下地幹郎氏

 菅義偉首相の電撃的な退陣表明から一夜明けた4日、総裁選後に控える衆院選を見据えた各陣営の動きが県内でも活発化した。保守分裂の三つどもえの様相となる沖縄1区は、現職3氏の立場が交錯した。

 「岸田さんをしっかり支えたい」。国場幸之助氏=自民=が後援会事務所を置く那覇市牧志のいとみね会館で4日昼、党総裁選に出馬する岸田文雄氏がリモート対話で登場し、国場氏を支える県議や市議に「政府の信頼を取り戻さないといけない」と呼び掛けた。集会後、国場氏は所属派閥トップである岸田氏の総裁選支持を改めて表明した。

 「今求められているのは政権交代だ」。4日夕、那覇市泉崎の県民広場前で、「オール沖縄」の赤嶺政賢氏=共産=が声を張り上げた。菅氏の退陣表明を受けて緊急に街頭演説を実施した。自民が総裁選に世間の耳目を集めようとする中で、赤嶺氏は「辺野古を強権的に進め、コロナの無為無策は自民、公明も同じだ」と批判を強めた。

 「新たな一歩がスタートするかもしれない」。4日朝、下地幹郎氏=無所属=は恒例となった那覇市泊高橋での演説に立った。衆院当選同期でもある菅首相辞任に驚きを述べつつ、自民復党を目指す自身への影響には言及しなかった。「新しい感覚を持った首相が生まれる。そのチャンスを政治に生かしたい」と変化への期待を込めた。