ヤングケアラー「いる」76% 那覇市立中学校、学年に10人程度 議会で詳細調査要求


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 大人に代わって家族の介護や家事などを担う子ども「ヤングケアラー」について、沖縄県の那覇市教育委員会が5月に各市立中学校に対して実施した調査で、ヤングケアラーと思われる生徒が「いる」と回答した学校は全体の約76%(17校中13校)だった。人数は全体で約40人、各学年に10人程度だった。

 8日に開かれた市議会9月定例会代表質問で、武富剛学校教育部長が糸数貴子氏(ニライ)に答えた。

 武富部長はヤングケアラーと思われる生徒への対応について「教育相談や保護者面談、家庭訪問をしている。要保護児童対策地域協議会への通告や関係機関へつなぐ場合もある」と述べた。糸数氏はより多くのヤングケアラーが存在する可能性を指摘し、詳細な調査を求めた。

 5月の調査は、学校側がヤングケアラーと思われる生徒の数について回答した。議会でおおまかな人数を答弁した理由について、市教委の担当者は「調査で生徒に直接回答を求めておらず、確定した実数ではないため」と説明した。