米軍PFAS放出、米総領事は安全性強調 抗議した宜野湾議会「県民と乖離」


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外務省沖縄事務所の橋本尚文沖縄担当大使(左)に意見書を手渡す宜野湾市議会の上地安之議長=9日、那覇市の同事務所

 【宜野湾】米軍が普天間飛行場から有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む汚染水を処理し公共下水道へ放出した問題で、8日に抗議決議と意見書を可決した宜野湾市議会の上地安之議長らが9日、県内の関係機関を訪れ抗議した。

 上地議長らによると、在沖米総領事館で決議を受け取ったマシュー・ドルボ総領事は、米軍が主張する処理水の安全性を改めて強調したという。上地議長らは、安全性が担保されていないなどとして「市民、県民はそう(安全と)思っていない」と伝えた。ドルボ総領事は地域との信頼の重要性にも理解を示したが、謝罪はなかったという。

 面談後、上地議長は報道陣への取材に「米軍と県民の認識にはかなりの乖離(かいり)があると改めて感じた。残念だ」と述べた。

 上地議長らは、外務省沖縄事務所の橋本尚文沖縄担当大使や沖縄防衛局の小野功雄局長とも面談し、意見書を手渡した。両者とも適切なPFAS処理について米側と協議していく考えを示した。