豊見城、生理用品の無料配布広がる 学校保健室やトイレ、児童館に


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無償配布の生理用品を受け取るため、市役所など市内5カ所の窓口に設置されている引換カード=15日、豊見城市役所

 【豊見城】生理用品の購入や入手に困る「生理の貧困」を受け、沖縄県豊見城市が生理用品の無償配布に取り組んでいる。市教育委員会は夏休み明けから市内の小中学校で生理用品の配布を始めた。児童生徒が受け取りやすいよう保健室やトイレに置いている。市も8月23日から市役所など市内5カ所で配布をし、10日時点で542セットが市民の手に渡った。

 市教委は市内小学校8校、中学校3校の計11校に「生理の貧困」に関するアンケートを実施した。複数の学校から、入手に困っている児童生徒がいるという回答があったという。市教委は各校の養護教諭からの意見も踏まえ学校への配布を決めた。本年度末まで継続し、次年度は今年の状況を精査し検討する。

 市が社協や児童館などで始めた無償配布も徐々に市民に広がりを見せている。各窓口に設置している引換カードを提示し受け取ることができる。市は予算の範囲内で計1126セットの配布を予定しているが、配布開始からひと月もたたないうちに500セット以上の申し出があった。