熱き思い、いつまでも…琉球新報賞贈呈式 6氏が喜びと感謝


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家族や関係者から拍手を送られる琉球新報賞受賞者=17日夜、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 那覇市泉崎の琉球新報ホールで17日開かれた第57回琉球新報賞の贈呈式。受賞者は沖縄への思いを熱く語り、家族や共に歩んできた人々らと喜びを分かち合った。新型コロナウイルスの影響で招待客を限定し、規模を縮小した。来場者は約150人。

 県産品の販路拡大をけん引した宮城弘岩さんは「諦める訳にはいかなかった。沖縄にとどまっていたら産業は興らない。観光産業の次は、ものづくり産業だ。沖縄の農業は最先端をいける」と展望を語った。

 沖縄ガスの社長や会長を歴任した湧川昌秀さんは、過去の受賞者に感謝を述べた。母体企業や県工業連合会などに続き、「常にそばで支えてくれた」と妻や友人にお礼を述べた。

 医師の育成に貢献した宮城征四郎さんは「研修医が良き医療者となり、患者、国民が良い医療を安心して受けられることを目指してきた。皆さまとの連携や協力の結集がなければ今日の成功はなかった」と語った。

 看護発展に尽くした大嶺千枝子さんは「看護は人の命にかかわる職業だ。今回の評価で看護職者はさらに人々の生活の質(QOL)を高められるよう精進すると思う」と語った。

 琉球料理の継承・発展に尽力した安次富順子さんは「琉球料理は他に類を見ない沖縄の宝だ。皆さんも身近なものとして大切にしてほしい」と呼び掛けた。

 空手の技と精神、継承に取り組んだ佐久本嗣男さんは「子どもたちが素晴らしい沖縄空手に触れ、世界で堂々と活躍して生きていける。それが世界の恒久平和につながる」と語った。