「沖縄語」漢字表記に変換します 無料ダウンロード「しまくとぅばの日」のきょうから


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沖縄語の変換表記システムの活用を呼び掛けるクレストの池原稔代表(中央)ら=13日、嘉手納町の同社

 【嘉手納】9月18日は「しまくとぅばの日」。しまくとぅばと触れ合える自動販売機を沖縄県内各地に設置するなど、しまくとぅば普及事業を展開するクレスト(嘉手納町、池原稔代表)がこのほど、しまくとぅばを意味する「沖縄語」を漢字仮名表記に変換するシステムを開発した。18日に公開され、無料でダウンロードできる。池原代表は「このシステムを世界のうちなーんちゅの交流ツールとして活用してほしい」と呼び掛けている。

 100冊以上の沖縄の書籍から単語をパソコンに入力し、独自の沖縄語の漢字仮名表記辞書を作成した。例えば「出会った」という意味の「ああたん」は「会あたん」や「合あたん」などに変換される。同じ単語でも本によって表記が異なる場合は、より多く使われている方を採用。「くゎ」や「をぅ」など日本語の音にない文字については「くぁ」「う」など現代仮名に則した代替文字でまとめた。

 現在は2万6196単語が登録され、随時登録数を増やしていく。11月には英語、12月にはスペイン語、2022年1月にポルトガル語、2月に日本語など、さまざまな言語を沖縄語に変換するシステムを公開していく。

 ネットが普及し、海外との交流が容易になる中で「世界のうちなーんちゅの中には方言しか使えない人も多いのに、その言葉をウェブ上で表記するシステムがなかった」と池原代表。「会話でのしまくとぅばの交流がどんどん難しくなっている中、ネットなどの文字での交流は需要もあり、広がる可能性もある。ぜひ使ってみてほしい」と話した。

 システムはクレストのホームページやフェイスブック「世界のうちなーんちゅ(Uchinanchu in the world)」からダウンロードできる。