国場組、増収減益 6月期決算 常務取締役に与那嶺氏


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 県内建設最大手の国場組(那覇市、玉城徹也社長)は17日に株主総会を開き、2021年6月期決算を報告した。単体の売上高は前期比6・5%増の295億2400万円、経常利益は同27・6%減の19億8千万円、純利益は同31・6%減の13億2600万円と、増収減益となった。

 県内の建設市場は、公共工事の請負金額は前年と同水準だったが、民間工事では住宅投資を中心に需要が低下する傾向がみられた。国場組はホテル新築や大型土木工事など既受注業務の進行などにより、完工高は同8・5%増の268億600万円となった。2期ぶりの増収となった一方、公共建築工事の競争激化や、資材価格の上昇などによって利益率は低下した。

 今後の見通しとして、公共工事の発注は従来の水準が維持されるが、競争はさらに激化するとみている。民間工事は非住居系も含め減少傾向が続くと予想。国場組は期末時点で手持ち工事が約300億円あり、22年6月期についても一定の完工高を確保できる見通しという。役員人事では、執行役員専務の与那嶺恵伸(しげのぶ)氏(64)が常務取締役に昇格した。国場幸一会長(79)、玉城社長(71)ら5人の取締役は全員再任された。