医療的ケア児の実態調査へ 必要な支援の聞き取りも 宜野湾市


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宜野湾市役所

 【宜野湾】沖縄県宜野湾市が10月以降、たんの吸引などの支援が日常的に必要な「医療的ケア児」について実態を調査する。本年度は担当職員(医療的ケア児担当相談支援員)を1人配置し、市内の医療的ケア児の実数を把握する。来年度以降、必要な支援内容や通園・通学予定などを個別に聞き取る計画だ。

 宜野湾市は以前から医療的ケアの必要な子どもたちの受け入れ態勢整備を進めてきた。

 現在、市内で看護師を配置して複数の医療的ケア児を受け入れている。

 一方、18日に施行された医療的ケア児支援法で、ケア児の支援は保育所や学校の設置者である市町村の「責務」とされた。

 宜野湾市障がい福祉課の担当者は「現在行っている支援の課題を洗い出し、市内の医療的ケア児の実態や必要とされる支援なども把握して、具体策につなげていきたい」と話した。

 医療的ケア児は、胃にチューブで栄養を送る経管栄養や、気管切開に伴うたんの吸引、人工呼吸器装着などの医療行為が日常的に必要な子ども。国は全国で約2万人と推計している。