計画伐採材で家具製作 読谷のインディゴ「物の価値つないで」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
県産木材で作ったキャビネットを紹介するIndigoの比嘉洋子さん=6日、読谷村楚辺

 【読谷】読谷村楚辺にある家具屋「Indigo(インディゴ)」が県産木材を使ったオーダーメード家具「OKINAWA.(オキナワドット)」の製作を始めた。県内で育ったリュウキュウマツとセンダンを使用する。計画的に伐採された木材や街路樹のメンテナンスで調達された素材を使う。選択肢が多く大量生産が主流な時代で「点をつなぐように物の価値をつないでほしい」という作り手の思いが込められている。

 Indigoは2008年に創業。創業当初から県産木材を使って家具を製作したいと考えていたが、広葉樹の県産木材は独特の木目をデザインに落とし込むことが難しく、販売には至らなかった。

 普段は東南アジアや北米など海外産の木材を使って家具を製作することがほとんど。遠い海外で作られた木材は生産や流通の過程が見えにくく、「責任を持って木材の流通過程を伝えられない」(同店インテリアコーディネーターの比嘉洋子さん)というもどかしさがあった。

 2021年1月から試作を重ね、黒いメラミン材などをデザインに取り入れながら、木目を強調したシャープな家具に仕上げた。シンプルで手持ちのインテリアにも合わせやすいデザインが特徴になっている。

 比嘉さんは「生産者や流通者の顔が見え、沖縄の自然を感じられる家具になった。物を大事にするという価値観を、この家具から感じてほしい」と話した。

 家具はローテーブル、オーディオボード、キャビネットなど4種類。サイズや仕様はフルオーダーできる。問い合わせは同店(電話)098(894)3383。
 (石井恵理菜)