初の女性一等航空整備士 JTAの上林槙さん「安全運航を築き上げる人になる」


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日本トランスオーシャン航空で初の女性一等航空整備士となった上林槙さん=24日、那覇市のJTAメンテナンスセンター

 日本トランスオーシャン航空(JTA)運航点検整備部の上林(かみばやし)槙(まき)さん(25)が、難関と言われる国家資格の一等航空整備士を取得した。女性の取得は同社初で、県内でも初とみられる。上林さんは「整備士としてのスタート地点に立てた。知識だけでなく技量を高めて、先輩たちのように安全運航を築き上げていく人になりたい」と目標を語った。

 JTAの運航するボーイング737型機の整備後の安全性確認ができる確認主任者になるには、一等整備士の資格を取得する必要がある。上林さんは今後実務経験を積み、順調にいけば1~2年後に飛行前点検の最終確認ができるライン確認主任者となる見込み。

 上林さんは埼玉県出身で、林業を営む父・規男さん(71)が工具を手入れする姿を見て機械整備を志すようになった。専門学校で小型機限定の二等航空整備士資格を取得後、2017年にJTA初の女性整備士として入社した。

 JTAの航空整備士190人のうち女性は上林さんを含めて3人。日本航空(JAL)グループ全体でも整備士約3300人のうち女性は約200人(うち一等航空整備士約30人)となっている。

 上林さんは「女性の航空整備士はまだ少ないが、働きやすい環境を作っていくのも使命だと思っている」と意気込みを口にした。