115事業所で違法残業 過労死ライン超は30カ所 2020年度沖縄


社会
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 沖縄労働局は24日、2020年度の1年間に、長時間労働が疑われる県内248事業場に実施した監督指導の結果を公表した。全体の約半数(46・4%)を占める115事業場で、違法な時間外労働を確認できた。違法な時間外労働を確認したうち、時間外・休日労働の時間数が「過労死ライン」の月80時間を超えた割合は26・1%(30事業場)だった。

 労働基準監督署が、248事業場に監督指導を実施したところ、80・6%に当たる200事業場で労働基準関係法令違反を確認した。法令違反の内容は違法な時間外労働のほかに、過重労働による健康障害防止措置の未実施が50事業場(20・2%)、賃金不払い残業が15事業場(6・0%)だった。

 法令違反を確認した事業場を業種別で見ると、「商業」が63事業場と最も多く、「接客娯楽業」が58事業場、「製造業」が24事業場と続いた。

 沖縄労働局は「今後も長時間労働の是正に向けた取り組みを行う」と話し、11月の過重労働解消キャンペーン期間中に重点的な監督指導を実施していく。