93歳の鉄人ボウラー、ストライクも連発 今帰仁の大城さん「生きがい」は仲間と楽しむこと


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
丁寧にボールを投げる“鉄人ボウラー”の大城哲夫さん=24日、名護市の名桜ボウル

 【今帰仁】誰でも楽しめるのがボウリング。93歳になってもストライクを連発する“鉄人ボウラー”が北部地域にいる。名桜ボウル(名護市)に通う人で最高齢の大城哲夫さん=今帰仁村兼次=は、21日のゲームで久々の200点超えを達成した。大きな病気はなく、至って健康。同村老人クラブ連合会の仲間と週に2回、2時間ほどボールを投げ込んでいる。

 11ポンドのボールを丁寧に転がし、1番ピンと3番ピンの間「スイートスポット」に正確に入れていく。21日はターキーとダブルをそれぞれ1回ずつ出し、スペアもしっかり拾って200点を出した。「余計なことは考えたら駄目。目の前だけ見ていた」と笑いながら振り返る。

 同会の照屋昇会長(81)は「この年齢だと普通は衰えてくるが、投球の安定感がすごい。私たちの目標だ」と尊敬のまなざしを向ける。大城さんは10年以上前に友人に誘われ、本格的にボウリングを始めた。これまでスポーツと縁がなかったが、ピンを倒す爽快感のとりこになった。

 妻の初江さんと一緒に打ち込んでいたが、初江さんは3年前に急逝した。畑仕事も引退し、現在は一人暮らし。仲間と談笑し、ボウリングを楽しむのが「生きがい」だ。久々に200点を超えた記念に、コロナ禍が収束したら仲間にステーキをごちそうする約束をしているという。

(喜屋武研伍)

大城哲夫さん(前列中央)と、いつも共にボウリングをしている今帰仁村老人クラブ連合会のメンバー=24日、名護市の名桜ボウル