普天間飛行場のPFAS汚染水、日本側の抜き取り開始 焼却処分へ


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米軍普天間飛行場(資料写真)

 【東京】米軍普天間飛行場から有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む汚染水を処理して、県内の公共下水道に放出した問題に関連し、防衛省は27日から、同飛行場内に残されている汚染水の抜き取り作業を開始した。

 17日に発表した「緊急的な暫定措置」として汚染水を防衛省が引き取って焼却処分するとの方針に基づく対応だ。防衛省によると、飛行場内の地下貯水槽6つに計36万リットル(一般的なドラム缶1800本分)の汚染水が保管されているとみられる。同省は「可能な限り速やかに作業を終えたい」としている。

 海兵隊は8月26日、独自の処理方法でPFASを低減したとして公共下水道へ6万4千リットル(ドラム缶320本分)を流し、直後に宜野湾市が下水から採取した水からはPFASが高濃度で検出された。

 発がん性リスクが指摘されるPFOSとPFOAは国の暫定指針値の13・4倍に当たる670ナノグラムに上った。

 防衛省は今回抜き取った汚染水のPFAS濃度を測定する予定はないとしている。