自民総裁に岸田氏 沖縄経済界は?「振興発展に力添えを」


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岸田文雄氏の自民党新総裁選出を伝えるテレビ中継=那覇市役所

 自民党の新総裁に岸田文雄氏が選出された。沖縄担当相や外相などを務め、沖縄とも関わりのある新総裁の誕生に、県内経済界からは新型コロナウイルスの打撃からの回復や新たな振興計画の進展に期待する声が上がった。

 県経済団体会議議長を務める県商工会議所連合会の石嶺伝一郎会長は、岸田氏について「沖縄担当大臣も経験し、さまざまな振興策を積極的に支援してもらっている」と評価した。「新型コロナで深刻な打撃を受けている県経済の立て直しが急務であると同時に、沖縄振興特別措置法の継続に向けて引き続き、沖縄が抱える諸課題の解決に取り組んでもらい、県の振興発展に力添えをしてほしい」と期待した。

 沖縄経済同友会の渕辺美紀代表幹事は「何度か会ったことがあるが、とてもソフトで紳士的。沖縄との縁も深く、沖縄を知っている人なので心強い」と歓迎した。県経済が全体的に落ち込んでいる現状に「感染症対策と、社会経済を動かすことの両立をしてほしい。ワクチン接種や治療薬を、よりスピード感を持って進めてほしい」と求めた。

 県中小企業家同友会の喜納朝勝代表理事は「バランス感があって、(総裁選候補の)4人の中では一番良いと思っていた。コロナ禍で苦しい今は財政出動をしっかりやってほしい」と話した。日本全体で競争力を取り戻すために「教育、人づくりに力を注ぎ、研究開発にも予算を投じてほしい」と注文した。