オスプレイ配備9年、4カ月で離着陸1276回「市民に危険や不安」 宜野湾市長、移転訴え


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米軍普天間飛行場で離着陸訓練を繰り返す垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ=8月17日、宜野湾市内

 【宜野湾】米軍普天間飛行場に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが配備されてから10月1日で9年。今年4~7月に同飛行場でオスプレイが離着陸した回数は1276回で、この5年で昨年に続き2番目に多かった。松川正則市長は「部品落下などの危険や不安は常につきまとっている」と話し、市がこれまで求めている、配備の半機程度の県外移転などを改めて訴えた。30日、本紙の取材に答えた。

 沖縄防衛局が17年度から実施している目視調査によると、オスプレイの離着陸は今年4月に459回を記録し、調査開始以来、月間最多を更新した。同4~7月に離着陸した回数(1276回)は昨年同期比376回減少。17~19年同期比で303~420回増だった。昨年に続き、4カ月で千回を超え、普天間飛行場での離着陸回数は依然ハイペースで推移している。同飛行場には昨年12月から、外来オスプレイが半年とどまるという事案もあった。

 普天間飛行場で今年4~7月に離着陸した全機体(5372回)に占めるオスプレイの割合は23・8%で、昨年同期より3・1ポイント減った。

 航空機騒音規制措置(騒音防止協定)の制限を超えた午後10時~午後11時59分の夜間飛行は4~7月が64回で昨年同期より59回少なかった。夜間飛行全体(154回)に占めるオスプレイの割合は41・6%だった。

 松川市長は「騒音も激しい。配備の半機移転などの要請も続けているが、米軍は一体的な訓練に必要だとしている。厳しい現状だ」と述べた。

 市の基地被害110番には「基地周辺をずっとヘリが飛び回っていて非常に不愉快な音が聞こえてくる」「午後11時前だが眠れない」といった騒音被害を訴える苦情が日々寄せられている。