新たな人生へ挑戦する女性を応援 ソロプチミスト沖縄、教育助成の応募呼び掛け


社会
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夢の実現に向けて前に進む玉城恵さん(中央)と国際ソロプチミスト沖縄の阿賀嶺久美子会長(右)、普天間初子プログラム委員長(同会提供)

 【那覇】女性と女児の生活向上を目指して活動する女性の国際的なボランティア組織「国際ソロプチミスト」。活動の一環として1972年以来、貧困や家庭内暴力、性的暴力、離婚、配偶者の死など人生のさまざまな試練に遭遇しながらも乗り越え、新たな人生を切り開こうとしている女性に「夢を生きる賞(女性のための教育・訓練賞)」を贈っている。国際ソロプチミスト沖縄(阿賀嶺久美子会長)は11月15日まで、「夢を生きる賞」の応募者を募っている。受賞者には賞金(教育助成金)を授与する。

 県内在住の玉城恵さん(37)は昨年、「沖縄クラブ賞」「夢を生きる賞・未来へつなぐ賞」を受賞した。亡き父がギャンブル依存で幼い頃から家計は苦しかった。アルバイトをして高校の授業料を支払い、奨学金も借りた。大学進学は経済的な理由で諦めるしかなかった。25歳で結婚し、2人の子どもを授かった。32歳で離婚。現在は子どもを育てながらギャンブル依存やアルコール依存を抱える人たちを支援をする仕事に就いている。仕事をしながら京都橘大学通信教育課程で心理学を学んでいる。将来は、依存症の人の脳や神経経路のメカニズムの解明を目指す研究をし、治療法などの開発にも携わりたいと意欲を燃やす。

 玉城さんは「夢をかなえるために支援してくださるこの賞のことを多くの人に知ってもらいたい」語った。

 「夢を生きる賞」の応募資格は、経済的援助を必要とし、家族に経済的扶養責任を負っている女性、学校在籍中もしくは入学許可を得ている女性など。応募申請書の記入と血縁者ではない2人からの推薦状が必要。詳細や問い合わせは火・木、午前10時~午後5時。国際ソロプチミスト沖縄(電話)098(869)9871。
 (中川廣江通信員)