「おじさん内閣」「あつ森内閣」沖縄の高校生、お笑い芸人に聞いた新内閣の印象


社会
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沖縄県内(資料写真)

 新閣僚の顔触れも決まり、県民はどのような印象を抱くか。新内閣にSNSでの検索目印#(ハッシュタグ)を付けるなら「何内閣?」。お笑い芸人やビーチクリーンに関わる高校生など、県内各界で活動する人たちに表現してもらった。


「#おじさん内閣」塩濱涼さん(18)ちゅら浜girl's project

塩濱涼さん(18)

 大臣に女性はいるが、おじさんが多いことに不満がある。もっと若い議員を登用してほしかった。若い人を引き付ける政策、分かりやすい説明をしてほしい。

 岸田さんは「岸田ノート」に若者の意見をまとめていることなどが印象的だ。だが岸田内閣が実際にどのように若者や女性の意見を聞いて、政策に取り入れるのかが気になる。

 私はビーチクリーン活動をしているが、菅内閣は環境問題についてあまりぱっとしなった。岸田内閣独自の環境政策がどんなものなのか楽しみにしている。


「#何にも分から内閣」首里のすけさん(31)お笑い芸人

首里のすけさん(31)

 自分自身が政治に詳しくないということへの自戒の念を込めた。それと、初入閣が多くてよく分からない。派閥の影響がどれだけあるのかとか、どういう方針でこの顔ぶれなのかも分からない。そして何も分からないまま選挙に突入する。

 分かるのはウチナーンチュがいること。西銘さんは沖縄への思い入れもあると思う。沖縄の声をしっかり聞いて、血の通った県民の要望に応える予算を付けることに期待したい。

 宇宙開発担当大臣だった岸田さんには、新型コロナウイルスを宇宙に飛ばす勢いでコロナを消し去ってほしい。


「#あつ森内閣」金城孝文さん(35)県商工会青年部連合会会長
 

金城孝文さん(35)

 内閣の新たな顔ぶれを拝見し、私の勉強不足もあるが初めて見る顔ぶれに正直驚いた。注目はやはり県選出で沖縄北方担当相となる西銘恒三郎氏。復帰50周年の節目を来年に迎える沖縄にとってはうれしいニュース。子ども政策を統括する「こども庁」の創設など、新しい時代のスタートとなる。

 岸田内閣を見ていると、無人島で裸一貫からスタートする任天堂のゲーム「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」のようだ。会員の60%が中小企業の会としては、次期振計では生産性が向上するような基盤をつくってもらいたい。


「#二人羽織内閣」喜納えりかさん(45)ボーダーインク編集者

喜納えりかさん(45)

 自民党新総裁に選出された岸田さんは、会見で「新しい資本主義」の構築と所得の再分配を強調した。それを受けて内閣の顔ぶれを見ると、7割ほどは初めて知る人々で、目指す政策をどこまで進められるのか、正直言って分からない。

 岸田さんと後ろに控える人たちが「二人羽織」の芸にならないといいが…。ちぐはぐな動きは芸だと笑えるが、政治はそうはいかない。影響を受けるのは国民だ。「こども庁」の創設は新内閣の目玉になると思う。沖縄を含め、全国的に子ども関連の政策が進むことを期待したい。