ヘリ基地反対協の安次富共同代表、退任へ 辺野古抗議けん引


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安次富 浩氏

 【名護】米軍普天間飛行場の代替施設建設反対運動を続けているヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表(75)が、14日に開催される総会で共同代表を退任することが分かった。同協議会によると安次富氏は退任後、顧問に就任する。共同代表は東恩納琢磨、仲村善幸、豊島晃司の3氏が引き続き務める。

 安次富氏は軍用地の強制使用に反対する一坪反戦地主北部ブロックの代表幹事、自治労北部総支部常任委員長などを経て、1997年に組織されたヘリ基地反対協の共同代表に就任した。関係者によると安次富氏は家庭の事情を理由に退任を申し入れていた。

 ヘリ基地反対協は、97年に実施された辺野古移設の是非を問う名護市民投票を推進してきた市民投票推進協を改組し、同年10月に結成。結成当時から安次富氏は共同代表として米軍キャンプ・シュワブのゲート前や辺野古沖での抗議行動を展開しながら、県内外から辺野古のテント村を訪れる人に現状を説明してきた。

 その他、2007年に文部科学省の高校歴史教科書検定で沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)に関する日本軍強制の記述が削除・修正された問題で、安倍晋三首相(当時)の沖縄全戦没者追悼集会への参加に抗議する緊急集会や、12年に国会議員や市民団体が米首都ワシントンで辺野古新基地建設の見直しを訴えた「アメリカへ米軍基地に苦しむ沖縄の声を届ける会」などにも参加した。