<岸田内閣発足>宮古・八重山の自衛隊配備「何も変わらない」 経済回復「力注いで」


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石垣市平得大俣の駐屯地建設予定地とその周辺=2020年、石垣市(小型無人機で撮影)

 【宮古島・石垣】岸田新内閣が誕生した4日、宮古島市や石垣市では、自衛隊配備問題や離島振興を含めた経済対策などについて市民から声が上がった。

 宮古島市の「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の仲里成繁代表は、開口一番「何も期待していない」と切り捨てた。岸信夫防衛相が再任されたことに触れ、ミサイルなど南西諸島への自衛隊配備を加速させてきた前政権の方針を「踏襲するのだろう。基地問題への姿勢は何も変わらない」と話した。

 「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」の金城哲浩共同代表(66)は、新内閣の顔ぶれに「岸田氏は『聞く力』を強調しているが、党重鎮の話を聞いているのではないか」と皮肉を込め「政権が変わらないと石垣への陸上自衛隊配備計画に反対する市民の声は聞いてもらえない」と話した。

 石垣市商工会の下地寛正副会長(51)は「西銘恒三郎氏が沖縄担当相になるので離島振興や沖縄振興に期待したい。ただ今回の組閣では、これまでと大きな変化はないと思う。まずは観光業などコロナ禍で落ち込んだ経済の回復に力を注いでもらいたい」と語った。