ろう者に笑いを届けたい 芸人・大屋あゆみさんら「劇団アラマンダ」が手話公演


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劇団アラマンダの大屋あゆみ座長(左端)と稽古をする団員(よしもとエンタテインメント沖縄提供)

 よしもとエンタテインメント沖縄所属の芸人・大屋あゆみが座長を務める劇団アラマンダが那覇市のよしもと沖縄花月で「観て楽しむ手話ショートコメディ」を開催する。17日から11月14日まで、計5回公演する。文化庁のARTS for the future!事業の一環。

 大屋は、両親ともに聴覚に障がいがあり、家族とは手話で会話をしてきた。2018年に「耳が聞こえない人にも娯楽の選択肢を増やしたい」と手話を交えてコメディーを演じる劇団アラマンダを旗揚げした。旗揚げ公演は、手話通訳士も一緒に舞台に立ち、1時間の作品を演じたが、ことしの公演では団員のみで舞台に上がり、4、5本のショートコメディーを演じる。

大屋あゆみ

 ろう者と健常者、双方の言語感覚を持つ大屋は「手話も一つの言語で、台本の言葉にとらわれすぎると手話では伝わらないことがある」と表現への苦悩を隠さない。旗揚げ公演から世話になる手話通訳士の知恵も借り、舞台に向き合う日々を送る。「団員は必死に取り組んでいる。まずは手話に注目してほしい。健常者に手話を身近に感じてもらいながら、ろう者に笑いを届けたい」と意気込んだ。

 17日が午後1時、23日が午後7時、31日が午後1時、11月6日が午後7時、14日が午後1時開演。いずれも1200円(当日300円増し)。有料配信が640円。問い合わせはよしもと沖縄花月(電話)098(943)6244。