配送不可でも「とりあえず沖縄」へ ECサイト、福岡経由で商品を取り寄せ


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沖縄配送不可の商品をうるま市の倉庫に運ぶサービスを始めたC&Dの宮本典久社長=6日、うるま市州崎

 物流会社のC&D(うるま市、宮本典久社長)はこのほど、ECサイトで沖縄配送不可の商品を自社のうるま市の倉庫まで取り寄せるサービス「とりあえず沖縄」を始めた。提携関係がある福岡県の倉庫を経由することで、これまで沖縄配送不可の商品も手に入るようになる仕組みを整えた。当面、利用者はC&Dの倉庫まで商品を取りに行くが、今後は県内輸送事業者との提携も視野に入れており、利用者に宅配するサービスまで整える。

 宮本社長は「ECサイトが県民にもっと便利に感じられるような物流サービスを構築したい」と意気込みを語った。

 県外の製造メーカーや店舗などが沖縄まで商品を配送しない理由について、宮本社長は「本土のメーカーなどは沖縄まで自社商品の面倒を見られない。沖縄の物流マーケットは他県と比べると小さいので、採算性が取れないことも考えられる」と分析した。

 C&Dは福岡県の物流会社と提携しており、沖縄配送不可の商品をいったん提携先の倉庫に送り、その後にC&Dのうるま市の倉庫まで届けることができる。ECサイトで注文してから消費者に届くまで2週間以内と見込まれる。

 「とりあえず沖縄」の利用は、C&Dのウエブサイトで必要事項を記載し、送料の見積もりをとる。送料は商品のサイズや重量などによって異なるが、燃料調整金は別途で1件4千円からとなる。

 宮本社長は「特定の商品がどうしても欲しいという人向けにサービスを提供できると考える。この事業をきっかけに、沖縄の物流網の問題を解決していきたい」と述べた。サービスの利用はC&Dのウェブサイトhttps://www.ycd-logi.com/