青の発泡酒も! 久米島深層水で新ビール ロート子会社と南都酒造が発売


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ロート・F・沖縄が発売した久米島の海洋深層水仕込みのビールと発泡酒「KUMEJIMA612」。左から「はてのブルー」、「ザ・ボトム」、「レッド&ブルー」。ザ・ボトムは南都酒造所が製造した=8日、那覇市の県庁記者クラブ

 ロート製薬(大阪市)の子会社のロート・F・沖縄(うるま市、中原剣代表)は8日、久米島の海洋深層水を使って仕込んだクラフトビールと発泡酒の「KUMEJIMA612」シリーズを発売した。ミネラル豊富で硬度が高い深層水を用いたことで、麦芽の甘味とホップの苦み、香りを引き出した。

 ブランド名の「612」は、海洋深層水を水深612メートルからくみ上げていることに由来する。高硬度の水でビールを仕込む技術として、特許申請をしている。

 同社が久米島町真謝にオープンした「くめじまーるCafé」や久米島町内のホテル、ECサイトで購入することができる。

 発売されたのは、ビールの「ザ・ボトム」(税込み880円)、発泡酒の「レッド&ブルー」(同880円)、「はてのブルー」(同1100円)の3種類。いずれも330ミリリットル入り。発泡酒のレッド&ブルーとはてのブルーは、植物プランクトンから取れる天然色素を用いて着色した青や水色が特徴。

 「ザ・ボトム」を製造した南都酒造所(南城市)の我那覇生剛工場長は「海洋深層水は、およそ千年かけて巡るとても夢のある水だ。香り豊かでシャープな味わいなので、ぜひ試してほしい」と話した。

 ロート・F・沖縄は、久米島町が提唱する、再生可能な海洋深層水を活用してエネルギーを自給して産業振興を図る「久米島モデル」に共感し、2016年から同町で農業などに取り組んでいる。

 中原代表は「海洋深層水について知ってもらい、持続的な社会モデルを一緒に作っていきたい。人と人を結び付ける飲み物になってほしい」と話した。