那覇市、障がい者施設改修補助受けられず 国への請求間に合わず一般財源から1000万円負担


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 那覇市が2020年度に実施した障がい者入所施設の改修を補助する事業で、国への請求が間に合わず、1188万円余の補助金を受けられなかったことが分かった。国の補助金分は一般財源でまかなった。8日に開かれた市議会9月定例会最終本会議で、自民党会派と屋良栄作氏(無所属)の計10人が、補助金を受けられていないことなどを理由に20年度一般会計決算に反対したが、賛成多数で認定された。

 この事業では新型コロナウイルス感染防止のため、施設を個室にする改修1件を補助した。本来は国が費用の2分の1、市が4分の1を補助し、事業者が4分の1を負担する。市は3月に県を通して国に補助金を請求する必要があったが、していなかった。

 市障がい福祉課によると、担当者がさまざまな事業を抱えて多忙だったことなどから、請求が抜け落ちていたという。5月に国から指摘を受けて気付いた。国からは「21年度予算が余れば追加交付できるかもしれないが確実ではない」と伝えられたという。

 同課は取材に「大変申し訳ない。担当者1人に任せ、進ちょくを確認できていなかった」とした。今後は複数の担当者を置き、業務の進ちょくを課全体で共有するなどの再発防止策を取る。