中部商業、中盤に逆転 六回に5点、打者一巡の猛攻 高校野球秋季大会


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沖縄工業―中部商業 5回2死満塁で同点の2点適時打を打つ中商の主砲・知念豊歩=9日、アグレスタジアム北谷(高辻浩之撮影)

 高校野球の第71回県秋季大会第6日は9日、3回戦4試合を行い、中部商は沖縄工に10―3で勝ち、4年ぶり18度目の8強入りを果たした。

 中部商は前半に4失策があり、四回までに3点を献上して先行された。悪い流れを断ち切るきっかけになったのは持ち前の元気の良さだった。コーチャーやベンチから「焦るな」としきりに声が飛び交い、グラウンドも落ち着きを取り戻していく。関根瑛太主将は「2回戦よりも積極的に走った」と盗塁、エンドランで揺さぶり、反撃機をうかがった。

 1―3で迎えた五回、チャンスはやってきた。2死満塁で主砲の知念豊歩が左前への適時打で同点に追いつくと、勝負どころで一気に畳み掛ける。続けて玻名城琳政が左中間へのタイムリーで勝ち越しに成功し、一気に流れを引き戻した。

 続く六回には打者一巡で5得点。この日逆転打を含む3安打3打点と大活躍した玻名城は「北谷の球場は風が強いので、来た球に逆らわずに返すことを意識した」と巧みなバットコントロールで勝利に貢献した。

 次戦は、強力打線で打ち勝ってきた沖縄水産と当たる。関根主将は「初回から攻めて相手に隙を与えない攻撃を仕掛けていく」。チームが掲げる来春の選抜大会出場に向け、負けられない戦いは続く。

 (上江洲真梨子)