10年ぶりに安慶名闘牛場で熱戦 ファイティング大吉が28分の激闘制す


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シーの1番で、源番長を押し込むファイティング大吉(左)=10日、うるま市あげな闘牛場

 あげな闘牛組合結成記念大闘牛大会(主催・あげな闘牛組合、おでん大吉、共催・琉球新報社)が10日、うるま市あげな闘牛場で開かれた。同会場で闘牛大会が開催されるのは、約10年ぶりとあって多くの観客が詰め掛けた。観客の中には、わざわざ宜野湾から来たという90歳を超す高齢者もおり、感慨深く観戦していた。

 闘牛ファンが期待を寄せたシーの1番は、元沖縄軽量級全島一牛のファイティング大吉と源番長の対戦。軽量級独特のスピード感あふれる攻撃の応酬で観衆を沸かせた。序盤からファイティング大吉の強烈な掛け技に対して、源番長はと割り技で応戦する一進一退の攻防戦が延々と続いた。

 勝負が動いたのは、25分過ぎた辺りで、源番長の脇腹が大きく揺れ、脱ぷんと尿の放出が続き疲労が頂点に達した。ファイティング大吉はチャンスとばかりに一気に腹取り攻勢を繰り出し、28分余の激闘を制して大きな白星を手にした。

 連勝牛同士の激突として注目を集めたシーの5番は、徳之島から移籍した玉村105号が鋭い角を持つ回天號の割り技を得意の掛け技で封じて沖縄2連勝を飾った。今後の活躍に期待がもてそうだ。

【優勝】ファイティング大吉
【敢闘賞】翔龍王
【ゆかり賞】玉村105号
【殊勲賞】航進一刀龍百香

(平川康宏通信員)