給食総選挙で決定!1位は唐揚げ 絵本「にくのくに」から選定 作者と交流も


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
投票で決まったメニューの唐揚げを頬張る子どもたち=9月29日、名護市の稲田小学校

 【名護】「いただきます」。名護市立稲田小学校の子どもたちは元気なあいさつと共に、給食の唐揚げを口いっぱいに頬張った。羽地給食センターのエリア内にある6小中学校では年に1回、児童らによる人気投票で給食メニューを決める。4回目となる今年は、絵本「にくのくに」に登場するさまざまな肉料理の中から、唐揚げが選ばれた。

 図書館の司書を務める宮城美加子さんが発案した。「自分が選んだ物が給食に出たらハッピーでしょ」。宮城さんはおいしそうな料理が並ぶ絵本を見て「子どもたちには食べたいものを選んで、食事を楽しんでほしい」との思いで企画を提案した。

オンラインで児童らの質問に答える絵本作家の「はらぺこめがね」さん

 絵本「にくのくに」はカラアゲ王やトンカツ王などさまざまな料理の王様が国一番の王様を決める物語。今年は7月に、絵本に登場する料理を並べた投票ボードを作り、7月に投票期間を設けた。人気投票は白熱した戦いとなり、2位に5票差の198票で唐揚げが1位に輝いた。

 9月29日の「肉の日」に合わせ、唐揚げが給食で振る舞われた。作者の「はらぺこめがね」さんがオンラインでサプライズ出演した。子どもたちの質問に答えるなど交流した後「絵本でこういった企画が生まれ、みんなで楽しく食事をすることに結びついているのはうれしい」と感無量の様子だった。

 夏休みの読書感想画には「にくのくに」の絵を描いた盛山凜さん(3年)は「作者に会えて、質問できて良かった。唐揚げもお家のものに負けないくらいおいしかった」と笑顔を見せた。
 (喜屋武研伍)