
【宮古島】宮古島市が新型コロナ禍で打撃を受ける市内飲食店支援のために始めた市役所での夕方市(アララガマ市)で、伊良部漁業協同組合(伊良波宏紀組合長)による刺し身販売が市民に評判となっている。伊良波組合長は「コロナ禍で飲食店からの需要も落ち込み、魚の販売は非常に厳しい。こうした機会を利用して少しでも地元の消費を拡大させたい」と語った。
同組合の刺し身販売は9月17日から始まった。月・火・金の週3日。その日の朝に上がったマグロやカツオを午後4時ごろに市役所前に並べる。大ぶりで分厚い新鮮な刺し身は、臭みが皆無でぷりぷりと歯切れ良く舌の上で踊り、口の中にうまみが広がる。
1パック400グラム入り500円と、お値打ち価格なこともあり、刺し身を買い求める客が次々と訪れて販売開始約1時間で売り切れとなるほど人気だ。
コロナ禍による飲食店の営業自粛や観光客減などで海産物の需要は激減している。伊良波組合長は「漁業への打撃は深刻で、先が見通せない状況が続いている。漁業者から少しでも多く漁協が買い取るためにも頑張りたい」と話した。