琉大が決勝進出、6点差を大逆転 きょう宮崎産経大戦 大学野球野球・南部九州ブロック大会


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 大学野球の第106回九州地区選手権南部九州ブロック大会は19日、沖縄セルラースタジアム那覇で準決勝を行い、琉球大(沖縄2位)は熊本学園大(熊本2位)を10―9で破った。宮崎産業経営大(宮崎2位)は東海大九州(熊本1位)を10―0の六回コールドで下した。

 琉球大と宮崎産業経営大は20日午後1時から同球場で決勝を行う。優勝チームは10月30、31の両日に福岡県で行われる九州選手権に出場する。


大塚 劣勢覆す3打点
 

琉球大―熊本学園大 7回裏 無死二塁から猛攻の口火を切る適時打を放つ琉球大の大塚脩太=19日、沖縄セルラースタジアム那覇

 琉球大が乱打戦を制した。四回までに0―6と大量リードを許したが、ここから逆転を果たした。五回から打線にエンジンがかかり始め、七回までに10点を奪った。

 勢いをもたらしたのは唯一の4年生、大塚脩太。5打数4安打3打点と大暴れの活躍を見せた。初回は直球を捉え左越えの二塁打、五回は2死二、三塁から高めの直球をたたき2点適時打を放った。七回にも無死二塁からの適時打で反撃の口火を切り、チームはこの回一挙5点を奪った。

 一度つかんだ勝利への流れをチームは離さなかった。最終回の守備では、無死一塁で相手打者の一塁線を破ろうかという痛烈な当たりを一塁手の森太陽主将がうまくさばいて併殺。後続を断ち勝利を収めた。

 「調子がよかった。ある程度の球はどの球も打てる自信があった」と打撃で絶好調ぶりを発揮した大塚。大振りせずにボール球を見極め、コンパクトに振り抜いた。チームとしても「6点リードされ、みんな気持ちが沈んでいた。徐々に打線がつながり、点を取られても取り戻せるという大きな経験になった」と成長を実感した様子だ。

 森主将は「相手の流れを止めることができた」と満足そうな表情。「決勝でも目の前の一つ一つのプレーに集中したい」と闘志を燃やした。

 (大城三太)


選手の自主性 尊重で好結果 琉大・宮城監督

 琉球大の宮城政也監督は試合後、「自分たちで考える野球をしてくれて、結果につなげてくれた」とうなずいた。「私のサインを無視しても、本人たちが意図をもってプレーしているならそれでいい」と各選手の自主性を尊重している。「捕手の肩が弱いと分かれば自ら仕掛けて盗塁するし、私の役割は投手を代えるタイミングぐらい」と笑う。

 決勝に向け、「挑戦者なので、緊張しても楽しめと選手に伝えている。こちらは特別なことをできるチームではない。目の前のプレーをしっかりこなしてほしい」と気負わず挑む。