今年もオンラインと分散で 産業まつり開催の意義は?実行委員長の古波津昇氏に聞く<焦点インタビュー>


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古波津昇実行委員長

 「県産品 使って贈って笑顔の輪」をスローガンに、第45回沖縄の産業まつり(主催・同実行委員会)が、23、24日の両日、ポータルサイトでのオンラインと各地域での分散開催を併用して実施される。新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年に続きオンラインとリアルの両面での開催となる。開催の意義などを古波津昇実行委員長(県工業連合会会長)に聞いた。

 ―2020年は初めてオンラインでも開催した。

 「昨年は新型コロナがどうなるか、全く分からない状況の中で、最悪の事態を考えた上で形にこだわらずに開催することを最優先した。21年に感染が収束しているという確証はなく、仮に2年連続で中止することになれば、産業まつりが忘れられる可能性もあった」

 ―今回も昨年と同様の形式で開催する。

 「春先に緊急事態宣言が出て、延長を繰り返して9月まで続いた。昨年と同じで、形にこだわらずとにかく開催しようと判断した。先輩からつないできた産業まつりの火を消してはならない。来年は復帰50周年で、さらに10月末から世界のウチナーンチュ大会が開かれる。その頃にはリアル開催も可能な状況になっていると思うので、しっかり連携すれば大きなビジネスチャンスになる。そのためには、今年も開催することが重要だ」

 ―昨年の開催後、ポータルサイトから即販売できるような機能がほしいという意見も出た。

 「出店企業からの要望はいろいろあったが、全てフィードバックすることはできていない。本当はしっかり作りたいところではあるが、予算的に厳しい部分がある。ポータルサイトからつなぎ、EC(電子商取引)はそれぞれのサイトでやってもらうしかない。サイトの見やすさはかなり改良されたと思う」

 「昨年は県外からポータルサイトへのアクセス数が多かった。コロナ禍で沖縄旅行ができない方々がサイトを見てむずむずして、近隣のわしたショップやウチナーンチュの経営する沖縄料理店に行き、これらの店舗へ沖縄の企業から食材や泡盛を出荷するなどの効果はあったと思う」

 ―売り上げなどの目標は。

 「数字としては特段持っていないが、前年を大幅に上回りたい」

 (聞き手・沖田有吾)