男子は美来工科がV 残り1分15秒、3点弾で豊見城を圧倒 全沖縄高校バスケ


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美来工科―豊見城 第3Q、守備をかわしてシュートを決める美来工科の比嘉一竣=23日、宜野座村総合体育館(大城直也撮影)

 逆転に次ぐ逆転の展開となった美来工科と豊見城の決勝戦。得点を決めて叫ぶ選手やベンチの盛り上がりで会場のボルテージはいやが上にも増していった。第4Q(クオーター)の残り4分、美来工科は62―61でわずかに先行。この場面で「全ての選手が得点を狙える」(宇地原尚彦監督)という持ち味を発揮し、一挙に突き離した。

 まずは比嘉一竣がゴール下でボールに食らいついて2点を入れると、伊禮翔也が3点弾で続いた。さらに上間玖龍も3点弾を決める。その後豊見城に2点を許すも残り1分15秒で喜友名技が3点弾。試合の流れを一気に決めた。最後まで食らいつく豊見城に追随を許さなかった。

 スタメンだけでなく控え選手も存在感を発揮し、チーム全体で勝利をつかんだ。試合後はもみくちゃになって喜びを爆発。豊見城の選手とも抱き合い、健闘をたたえ合った。宇地原監督は「コロナ以降、初めて部員全員で応援できた。最後はみんなの勝ちたい気持ちが勝利を後押しした」とねぎらった。

 豊見城の連覇を阻止し、初の全国出場をつかんだ島袋王鳳主将は「全国はめちゃめちゃ緊張するけど沖縄代表として勝つことにこだわる」と決意を述べた。

 (古川峻)


 バスケットボールの第64回全沖縄高校選手権最終日は23日、宜野座村総合体育館で男女の決勝が行われ、男子は美来工科が76―73で豊見城との競り合いを制し、中部工時代を含めて16年ぶり9度目の優勝を果たした。女子は西原が85―61で小禄に快勝し、4年連続10度目の栄冠をつかんだ。男女の優勝校は12月23日に開幕予定のウインターカップ2021第74回全国高校選手権に出場する。