米軍ヘリ、粟国の緊急着陸は2機 不具合機残し1機は離陸


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
操縦系統のトラブルのため20日午後、粟国空港に緊急着陸した米軍のCH53Eヘリコプター=21日午前9時35分(読者提供)

 米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリ1機が20日夕、粟国村の粟国空港に緊急着陸した件で、沖縄防衛局は25日、当日粟国空港に着陸したヘリは2機だったことを琉球新報の取材に明らかにした。防衛局は20日午後6時半ごろに2機が着陸したとして「トラブルのあった機体を残して、1機が離陸したと承知しているが、離陸した時間については承知していない」と詳細については説明しなかった。

 当初、県や防衛省などに入った情報によると、20日午後6時29分ごろ、米軍のCH53Eヘリ1機に不具合が確認され粟国空港に緊急着陸した。同空港管理事務所の職員によると、20日午後6時20分ごろ、県から同事務所所長に米軍機が緊急着陸すると報告が入った。事務所の業務は午後6時で終了するため、米軍ヘリは無人の空港に着陸した。

 米軍は別の同型ヘリで整備要員を島に派遣し、機体を整備。空港職員によると、緊急着陸した機体は21日午前11時8分ごろ離陸。普天間飛行場に戻った。

 在沖米海兵隊は本紙の取材に、緊急着陸前に同機が空中給油中だったと明らかにしており、「注意が必要な兆候に気付き、飛行可能であったが乗員へ十分な注意を払って予防着陸した」と説明した。

 粟国村の高良修一村長は25日、本紙の取材に不具合のあったヘリとは別のヘリも空港に着陸したことを把握していたと説明。県基地対策課は別の1機の着陸については「確認していない」とした。