【水中動画】軽石、海面から約10センチ滞留 756隻出漁できず


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 山城 祐樹
海面から約10センチまで滞留し港内一帯を覆い尽くす軽石=26日正午ごろ、国頭村の辺土名漁港(高辻浩之撮影)

 小笠原諸島の海底火山噴火の影響とみられる大量の軽石が沖縄県内各地に漂着・漂流している問題で、25日に沖縄本島や周辺離島で計756隻の漁船が出漁できなかったことが26日、県のまとめで分かった。県漁業協同組合連合会(県漁連)によると、県内37漁協のうち22漁協で漁を控えるなどしている。

 玉城デニー知事は26日、沖縄県庁内に部局横断の緊急対策チームを設置し、被害情報の一元化や、除去・回収方法の検討を指示した。県は漂着状況について、本島北部を中心に本島全域で確認されているとし、渡嘉敷港など7港内で漂着情報を確認しているとした。

 大量の軽石が港内に滞留している国頭村の辺土名漁港と安田漁港について、県は軽石を回収・除去する緊急工事契約を近く業者と結ぶ方針を示した。金子原二郎農相も水産庁の「災害復旧事業」を適用する考えを示しており、県は週内にも工事契約し、早期に除去に着手するとみられる。

 漁船の休漁状況は北部地域が362隻、中南部地域が394隻で、先島地域では影響は出ていない。