「一歩間違えれば重大な危険」 粟国村長が沖縄防衛局に抗議 米軍ヘリ緊急着陸


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小野功雄沖縄防衛局長(右端)に意見書を手渡す粟国村の高良修一村長(左端)と山城雅雄村議長=嘉手納町の沖縄防衛局

 【粟国】米軍の大型輸送ヘリCH53Eの緊急着陸を受け、粟国村の高良修一村長と山城雅雄村議長は28日、嘉手納町の沖縄防衛局に小野功雄防衛局長を訪ね、事故原因の究明や再発防止、米軍機の住宅地上空の飛行禁止などを求める抗議文と意見書を手渡した。

 高良村長は「一歩間違えれば住民に重大な危険を及ぼしかねず、村民に大きな不安と衝撃を与えたのは看過できない」と訴えた。米軍に対しては「今回の着陸を既成事実化し粟国空港始め、他の空港への着陸を安易な選択にしないよう強く望む」と求めた。

 小野防衛局長は「このような事案の発生は周辺住民はもとより、県民に米軍航空機の運用に対する不安を与える」として、米軍に対して徹底的な整備、点検の実施、安全管理の徹底を求めたことを明らかにした。米軍機の住宅上空での飛行について、小野局長は日米合同委員会合意を順守し、可能な限り民間地上空を避けて飛行するよう要請していると説明。米側からは「一般的なルールとして海域上を飛行することとしており、故意に粟国島上空を飛行することはない」と説明を受けたという。

 抗議後、高良村長は「このようなことが二度と起こらないことを望む」と話した。山城議長も「整備をしっかりしていたら、このような事故はなかったとのではないか。なぜ(着陸先に)粟国空港を選んだのかも疑問だ。絶対に容認できない」と抗議した。