季節の野菜、毎月提供します JAが福祉団体通じ困窮家庭を継続支援


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 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は10月から、経済的な事情で赤ちゃん用の粉ミルクなどを買えない家庭を支援している「共育ステーションつむぎ」(髙良久美子代表)と豊見城市社会福祉協議会、那覇市母子寡婦福祉会に、継続的に野菜などを無償提供する取り組みを始めた。

贈呈式でJAおきなわの砂川卓之生活部部長(前列右から2人目)と共育ステーションつむぎの高良久美子代表(同4人目)、豊見城市社会福祉協議会、那覇市母子寡婦福祉会の関係者ら=25日、那覇市総合福祉センター

 9月21日付の本紙で「つむぎ」に関する記事が掲載されたことがきっかけで、支援が決まった。JAおきなわのSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みの一環で、同一団体に継続して食料を無償提供するのは今回が初めて。

 25日、贈呈式が那覇市総合福祉センターで開かれ、じゃがいもや玉ねぎ、にんじん、ポーク缶、カレールーをまとめたカレーセット50個を寄贈した。食料は豊見城市のAコープとみえーる(亀谷聡店長)が用意した。2022年2月まで、とみえーるが毎月1回、豊見城市社協と那覇市母子寡婦福祉会にそれぞれ15人分の「季節の野菜セット」(1セット千円分)を提供する。「つむぎ」には季節の野菜千円分とお米3キロを1セットにして、7人分提供する。そのほか粉ミルクやオムツなども必要に応じて用意し、子ども食堂などには野菜ケースを一括して提供する。

 JAおきなわ生活部の砂川卓之部長は「報道を見て、何かできることはないかと考えた。支援を続けていきたい」と話した。

 「つむぎ」の高良代表は「離乳食用の野菜を買えない家庭では、赤ちゃんの栄養失調が心配だった。こうした支援によって赤ちゃんの健康を守ることができるので、とてもありがたい」と感謝した。