
沖縄コカ・コーラボトリング(浦添市、小山良彦社長)は28日、自社工場でこのほど稼働した「無菌充填(じゅうてん)(ASP)製造ライン」を報道陣に公開した。日本初の「プリフォーム電子線殺菌システム」を導入し、これまで県外から輸送していた一部製品を県内で生産できるようになった。同社は「自社製造で県内の原材料調達を拡大し、経済活性化へ貢献したい」と話した。
ASP製造ラインは6月に稼働した。試験管のような形状の素材「プリフォーム」を電子線で殺菌し、金型でペットボトルを成形して飲料を詰める新技術を導入。資材の軽量化に加え、輸送回数が減り二酸化炭素削減にもつながる。
新ライン整備で、ペットボトル商品のうち、「爽健美茶」などが県内で製造できるようになった。同社は今後自社製造の比率を高め、2022年実績で70%以上を目指す。
報道陣への公開では、ASP製造ラインの無菌状態を保つため、壁で他のラインと隔てて厳重に管理している様子が確認された。
小山社長は「ASP製造ラインの整備は悲願だった。少しでも多くの県内生産商品を増やそうと取り組んだ一つの形だ」と話し、さらなる自社製品の拡大へ意欲を示した。