竹富町への質問にAIが回答 英語対応、観光情報も


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
AIチャットボットの運用開始を発表した西大舛高旬町長(右)とサービスを提供したビースポークの綱川明美代表=21日、竹富町役場

 【竹富】竹富町の西大舛高旬町長は21日、町役場で記者会見し、専用のチャットで町行政などに関する質問をすると、AI(人工知能)が自動で適切に回答するサービス「AIチャットボット」の運用を開始したと発表した。チャットへは町のホームページからアクセスすることができ、ごみの出し方や防災情報など役場に問い合わせたい内容を書き込むと、AIが回答する。

 チャットボットとは、チャットとロボットを組み合わせた言葉で、町が導入したのは、「ビースポーク」(東京)が提供するサービス。AIがウェブへの書き込みの内容を理解し、適切な回答をチャット上に表示する仕組みだ。AIが理解できない書き込みは、監視するオペレーターが回答する。同時に、AIは多くの会話を重ねることで学習し、より精度の高い回答ができるようになるという。

 運用は1日から始まっており、日本語のほか英語にも対応している。町行政に関すること以外に、町の観光情報についても答えることができる。
 町によると、2019年に8万4千件だったホームページへのアクセス数は、20年に15万件に増加。今年は9月時点で、18万2千件あるという。担当者は「コロナ禍で町民が役場へ行きにくくなったことや、県外からの観光客が旅行先を海外から竹富町に変えようと検索した結果ではないか」と分析している。

 会見で西大舛町長は「コロナ禍で来庁者は減少したが、ホームページの閲覧数は増加傾向だ。遠隔、非対面での行政サービスに資する」と語り、AIチャットボットへ期待した。