「漁再開 一日も早く」 沖縄に漂着の軽石、各地で撤去作業


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漂着した軽石の撤去作業をする村職員や農家ら=29日、伊江村の伊江ビーチ(金城幸人通信員撮影)

 【国頭・うるま・伊江】国頭村の辺土名漁港で、県による軽石の撤去が始まった29日、漁港関係者からは「作業が進む」と期待の声が上がった。県内では、うるま市や伊江村などで自治体や漁港関係者らによる撤去作業が続く。

 29日午前、撤去作業が始まった辺土名漁港。知花靖村長は「あとどれぐらいかかるのだろうか」と語り、軽石をすくうショベルカーを見守る。県によると、同漁港の作業は3週間での完了を目標とする。「初めてのことで多くの不安があるが、一日も早く漁を再開させたい」と期待する。

 漁港関係者による連日の撤去作業が続く、うるま市勝連・与那城地域。勝連漁業協同組合の玉城謙栄参事は、回収袋の配布など市の早急な対応に感謝する。一方で「撤去しても続々と流れてきて、漁師らは疲労がたまっている。有効な手だてがあれば」と話す。市には流入防止対策などを求めているという。同市では29日、津堅島の漁港の軽石撤去作業もあった。

 18日に漂着が確認された伊江村では、伊江ビーチで遊泳禁止の措置を取らざるを得ない状況に。29日、村議会議員や村たばこ耕作組合の農家ら約100人が撤去作業に取り組んだ。島袋秀幸村長はボランティアの参加に感謝し「国や県と連携しながら対応を協議したい」と語った。