久高島航路、軽石で欠航 訪問看護師が来島できず 介護などの影響も想定


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軽石が入り込み、滞留する徳仁港=29日、午前6時45分、南城市知念久高(久高海運提供)

 【南城】沖縄県内各地に軽石が漂着している件で、南城市知念の安座真―久高島間の定期船を運航する久高海運は29日、フェリーと高速船を全便欠航した。定期船が着岸する久高島の徳仁港に軽石が大量に滞留しているため。同港と周辺海域の軽石が撤去されない限り運航は厳しいとして、久高海運は30日以降も欠航する見通し。

 徳仁港を管理する県南部土木事務所は、30日から港内に滞留する軽石の撤去を開始する。同事務所の担当者は「久高区と連携しながら作業を進めたい」と話した。久高海運は「撤去作業の進み具合を見ながら、定期船の運航再開を判断したい」と述べた。

 久高診療所の有路登志紀医師によると、欠航のため28日に予定されていた2カ月に1回の巡回診療が中止となり、10人程度に影響が出た。訪問看護師など、本島から島へ通っていた医療関係者も来島できなくなっている。リハビリテーションや介護の中断など支障が出ることも想定される。

 患者に処方する医薬品は1カ月に2回程度調達する。次の入荷は11月の2週目の予定で、差し迫った問題とはなっていないが、欠航が長期化すると影響は大きくなるという。