衆院選沖縄3区 両候補、補選より手応え <最終盤戦いの焦点>


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 衆院選は30日、選挙戦の最終日を迎える。31日の投開票に向けて、各陣営とも支持固めや無党派層の獲得に選挙区内を駆け巡る。名護市辺野古の新基地建設計画や新型コロナウイルス対策などを争点に、各候補者が激しい舌戦を繰り広げる。各区とも辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」候補と、政権与党で公明が推薦する自民候補がせめぎ合う構図で、1区では無所属前職も加えた三つどもえの戦いが展開される。選挙区の戦いのポイントや各陣営の投票率の見立てなどをまとめた。(’21衆院選取材班)

 沖縄3区は立民前職の屋良朝博氏、自民新人の島尻安伊子氏の一騎打ちが繰り広げられている。3区は大票田の沖縄市とうるま市のほか、名護市と国頭郡からなる広大な選挙区。有権者数は約30万人で、2017年の前回衆院選の投票率は54.05%だった。19年は補選があり、屋良氏が7万7156票を獲得し、5万9428票を取った島尻氏を下した。

 「オール沖縄」勢力の後押しを受ける屋良陣営は、コロナ禍で経済が落ち込み、沖縄振興に対する県民の期待感が高まっているとみる。投票率は57%、目標得票数は9万2千票、当選ラインは8万5千票~8万7千票に設定。

 大城紀夫選対本部長代理は「街頭ではオール沖縄への期待を感じる。補選の時とは熱が違う」と振り返った。

 連立する公明党から支援を受ける島尻陣営は、SNSチームが候補者の動きを細かに発信し、若者の支持獲得を狙う。投票率は55~56%になると期待し、目標得票数は8万5千票に設定した。当選ラインは8万票とみる。

 桑江朝千夫選対本部長は「補選の時と比べ、今は公明党の支持をかなり固めている。今はいける」と強調した。