FC琉球、0-0で町田と引き分け 猛攻に耐え無失点


社会
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 サッカー明治安田J2の第36節第1日の30日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC町田ゼルビアと対戦し、0―0で引き分けた。無失点は6月26日の松本山雅FC戦以来となる16試合ぶり。16勝12敗8分けで勝ち点56、順位は8位。

 前半は互いに得点機をつくりながらも0―0で折り返した。後半は町田の猛攻を受け、体力を消耗させられた。何度もゴールに迫られたが耐えて無得点に抑えた。

 次戦は3日、山口県の維新みらいふスタジアムでレノファ山口FCと対戦する。

(2)タピスタ(町田1勝1分け)
琉球 16勝8分け12敗(56)
 0―0(0―0,0―0)
町田 17勝9分け10敗(60)
▽観客 2313人

 【評】琉球は前半、思い切りのいいシュート、右サイドからの効果的な攻めでゴールに迫った。後半は町田にパスミスなどもあったが、20分すぎからは完全に主導権を握られ猛攻を受けた。琉球は引いた状態にならざるを得ず、何度も決定機を与えながらもしのいで守り切った。


 

琉球―町田 後半、右サイドでボールを競り合う琉球の武田英寿(左)=30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 約4カ月ぶりの無失点試合だが、2点以上取られていてもおかしくなかった。GK田口潤人が反応とポジショニングの良さで好セーブを連発し耐えた。後半15分すぎから、中盤で激しいボールの奪い合いが続き、20分すぎからは町田が完全にペースを握り、ゴールに迫る決定的場面が続いた。琉球は猛攻にあう中で、体力消耗戦となり、引いて守りに入らざるを得ない時間帯が続いた。

 喜名哲裕体制での変化点も見えた。前半、DFが前線に効果的にロングボールを送り、クリアされても次のボールを奪って攻めにつなげる場面をつくった。

 DF岡﨑亮平は「前線からしっかりプレスにいく意識が共有され、味方の位置や空いたスペースをきちんと意識できていた。0点で終えることができたのは次につながる。自信につながった」と捉える。ボランチの富所悠は「後ろでもらう位置でなく、前のスペースでしっかり攻撃に絡むことができた」と個人技を織り交ぜた躍動感あるパスでボールを供給し続けた。

 後半途中出場の武田英寿は得点を予感させるパス、コーナーキックのチャンスをつくるなど、最終盤に巡ってきたいい流れの中で存在感を発揮した。

 (大城三太)


体を張って無失点

 喜名哲裕監督(琉球)の話 ホームで得点できなかったことが一番悔しい。立ち上がりは互いがいい距離感で、矢印がゴールに向いていた。自分たちのミスからのカウンターがあった。後半は守る時間が長かったが、ゴール前で体を張って無失点で終わることができた。


決定機考え選手交代

 ランコ・ポポヴィッチ監督(町田)の話 前半はプレスが少ない中、展開を変えられる場面でパスミスをしてしまった。後半は決定機をつくることを考えて選手交代し、そういう場面をつくってくれた。ボールを動かすだけでなく、ゴールに迫ることできた。