柔道団体、沖尚が男女で頂点 県高校新人大会


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 沖縄県高校新人体育大会は30日、県内で9競技が行われた。うるま市の中部農林高校で行われた相撲は中部農林が団体戦を制し6連覇した。100キロ級は東黒島和将(中部農林)、100キロ以上級、無差別級は島袋偉海(同)が優勝し、団体と合わせて3冠を達成した。ソフトテニスは男子団体で八重山が初優勝し、女子は糸満が9年ぶり6度目の頂点に立った。柔道の団体戦は沖縄尚学が男女同時優勝。男子は17連覇、女子は24連覇を成し遂げた。剣道は個人戦で男子の大道祐京(興南)が2連覇、女子は仲西花音(小禄)が栄冠を手にした。レスリングは学校対抗戦で北部農林が7連覇した。フェンシングは決勝が行われた個人フルーレで城英智(沖縄工)が勝利し優勝した。


沖尚男子、目標は先輩越え全国4強
 

沖縄尚学―那覇西 投げから押さえ込みに入る沖尚の副将・宮里琉汰=30日、那覇市の県立武道館(又吉康秀撮影)

 隙のない試合運びで沖縄尚学が男子団体戦を制した。チームの主軸で主将の宮里琉汰は1分44秒で合わせ技一本。大将の有川洸平は横四方固めを決め59秒で締めくくった。宮里は「コロナ禍でなかなか練習ができなかった中で、大会開催はうれしい。優勝は練習してきたことが発揮できた結果」と満足げだった。

 今年の全国総体で先輩たちは8強に入った。新チームとなり「すごかった先輩たちを越えられる結果を残したい」と目標を高く持つ。先輩たちと比べ重量が軽いため、鍵を握るのが重量級相手にも組み負けないこと。宮里は「組み手が大事。自ら技を掛けて相手に指導がいくようにする。そこから粘り強く技を決めにいく」と中量級チームのスタイルを思い描く。

 有川も「相手の良さをかき消す戦い方」を心掛ける。「技を掛け続けることも大事」といい、決勝ではそれを体現。大外刈りが思うように回らなかったが、すぐに相手の体を押し込んで寝技に持ち込んだ。

 宮里は「九州では最低でも引き分け。負けない柔道で決勝まで進む」と目標を掲げる。力のある1年生も多く、九州までにさらにチーム力の向上を図る。

 (謝花史哲)


沖尚女子、主将欠く中、24連勝
 

沖縄尚学―糸満 背負い投げで1本勝ちした沖縄尚学の大将・玉城美桜(奥)

 沖縄尚学と糸満の2校対決となった女子団体戦は、沖尚が全て一本勝ちで圧倒した。足のけがで団体戦の出場を見送った泰川寛野主将は「みんな個性豊かで負けず嫌い」と優勝を信じていた。

 先鋒(せんぽう)の吉元陽香は合わせ技、中堅の山中あきのは袖釣り込み腰、大将の玉城美桜は背負い投げで一本。全て20秒以内で勝負を決めた。

 それでも泰川は「重量級がいないチーム」と団体戦での課題を見つめる。全国を見据え「軽くても戦える筋力のトレーニングを全体で始めている」という。

 まずは九州大会で4強以上。「けがを絶対に治して中心的存在になりたい」と新チームを引っ張り、上位を目指す。