コザクラブが12年ぶりに頂点 展開力生かしトライ量産 ラグビー全九州クラブ・実業団大会県予選


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体の大きな相手に押し負けず、守備ラインを突破するコザクラブの高江洲颯太(左から2人目)=10月31日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場(高辻浩之撮影)

 ラグビーの第47回全九州クラブ・実業団大会県予選は10月31日、県総合運動公園蹴球場で決勝を行い、コザクラブが52―0でYomitan beach boysに圧勝し、12年ぶりの優勝を飾った。

 コザクラブは全九州大会(11月20日~12月5、熊本県)への出場権を獲得。2回戦から登場し、初戦に勝利すれば九州トップリーグへの参入が決まる。

 米軍関係者でつくるYomitan beach boysに対し、体格で圧倒的に劣るコザクラブが掲げたテーマは「キックをしながら相手の陣地で試合をすること」(FB伊禮周主将)。パワー勝負ではなく、展開力や技術を生かしたこの戦略がはまる。

 開始1分、左奥へのキックパスをつかんだCTB前原巧がそのままトライして先制。3分後には展開からFL徳田勇人がトライを奪い、前半だけで7トライと勝負を決めた。

 後半に入ると、違う展開も。モールでの押し合いで軸をずらしながら前進し、さらに追加点を挙げる。FW陣をまとめるPR奥間真仁は「バックスからのキックでなるべく接点は少なくしていたが、ゴール前のモールにはこだわれた」と満足げ。九州大会に向け「いい経験になった。もっと詰めて、いい形に仕上げたい」と展望した。

 過去には全国クラブ大会にも出場経験があるが、近年は低迷していたコザクラブ。トップリーグを引退したSH比屋根裕樹が加入するなど世代交代も進んでおり、伊禮主将は「いい流れができてきた。練習でさらに連係を合わせていきたい」と力を込めた。
 (長嶺真輝)

優勝したコザクラブのメンバーら

▽1回戦

コザク 52―10 グルクンク
Yomitan bb 14―7 宜野座ク

▽決勝

コザク
 52―0(37―0,15―0)
Yomitan bb