地域課題解決へ力注ぐ 西筋清治さん 地方自治功労<秋の叙勲>


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 長年、那覇市楚辺区自治会長として熱心に取り組んできた。「まだまだ地域のために頑張らないと」と今後の活動にも意欲的だ。

 楚辺区自治会だが、住所は壺屋。戦後、楚辺区民は米軍に土地を接収された。区民は壺屋周辺のテント小屋に身を寄せた。その名残で今も楚辺区自治会となっている。

 多良間村出身の西筋さんは中学卒業後、きょうだいを頼り壺屋に移り住んだ。青年会に入り、自治会の評議員などを務め、89年から楚辺区自治会長になった。

 高校生が巻き込まれた暴力団抗争を機に91年、暴力団組事務所撤去訴訟那覇市原告団を結成。3500人で和解を勝ち取った。自宅を開放し、区民の憩いの場も提供する。「人に尽くす性分は、多良間の医介輔だった父親譲り」と語る。

 にしすじ・きよじ 87歳。地方自治功労。楚辺区自治会長、那覇大綱挽真和志地区実行委員会相談役など。那覇市壺屋