県内医療の発展に尽力 真栄田篤彦さん 保健衛生功労<秋の叙勲>


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 1983年、青森県の弘前大で医学博士号を取得後に戻った沖縄は、小児科医が少なく、小児医療を取り巻く環境が厳しかった。高度な手術を受けるためには、大都市圏の病院に行く必要があった。経済的な負担が大きかった。

 「難しい手術を沖縄でも受けられるようにしたかった」。子どもが高度な治療を受けられる医療機関の設立を目指す推進協議会の2代目会長を務めた。県立南部医療センター・こども医療センター設立運動に関わった。「賛同する多くの県民の署名が集まった。県民運動のおかげだ」と協力に謝意を示した。

 那覇市医師会長や県医師会理事を務め、医療界全体の発展に尽力した。沖縄臨床検査センターの代表取締役で、コロナ禍のPCR検査普及にも取り組む。

 まえだ・あつひこ 72歳。保健衛生功労。元那覇市医師会長。那覇市西