投票時の性別確認、改善を 名前や見た目での判断に違和感 レインボーハート竹内さん訴え


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 選挙の投票時に投票所の受け付けで名前を呼ばれたり、見た目で性別を判断されたりするのは、性別違和のある人にとって苦痛を感じるとして、レインボーハートokinawaの竹内清文理事長が改善を訴えている。竹内氏は、不正投票を防ぐために行う本人確認の重要さに理解を示した上で、名前を確認する時の声を小さくしたり、投票用紙を発券する機械の男女ボタンを本人に見えないようにしたりするなど、配慮を求めた。

 竹内氏によると、衆院選の投票時、周囲に聞こえるほどの声の大きさで名前を読まれ、発券時には外見の判断で発券機械の性別ボタンを押されたという。

 外見と戸籍上の名前や性別が違う人にとっては大きな苦痛があるのではないかと思い、性同一障害のあった知人に意見を聞いたところ「自分は戸籍の性別も名前も変更しているが、変更していない人もたくさんいる。もし自分がそうだったら、その場から一刻も早く逃げだしたくなるだろう」という回答があった。

 竹内氏が投票した豊見城市選挙管理委員会によると、投票用紙を交付する際には本人確認をすることが義務付けられているため、名前を読み上げて確認しているという。発券機械は男女のボタンを押さないと用紙が出てこない仕組みで、男女別の集計も求められている。

 担当者は「男女別は外したくても外せない。市単独でできることは限られている」と悩みつつ、「今後、対応を話し合いたい」と語った。

 LGBTに関する講演で学校を訪問し、生徒の悩み相談に乗ることも多い竹内氏は「選挙権年齢が18歳に引き下げられ、学校では投票は大事だと教えられている。投票する時に傷つくようなことがないようにしてほしい」と語った。